結婚相談所を選ぶときは誰だって、「成婚率」の高い事業所を選ぼうとしますよね。
けれども実際に比較してみると、結婚相談所が公表する「成婚率」は、20%台から90%台までと大きな開きがあり、単純比較はできないことに気づいている人も多いでしょう。
なぜこのように大きな差がでるのかといえば、各結婚相談所の「成婚の定義」と「成婚率の計算式」には一律の基準がなく、結婚相談所によって独自の計算をしているからなのです。
「利用者さんたちが混乱する」という理由で、成婚率を公表していない結婚相談所もあるほどです。
今回は、結婚相談所における「成婚率」の実態と、結婚相談所を選ぶ上で、成婚率より大切なポイントを解説します。
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結婚相談所における成婚率とは?

各結婚相談所が独自に決めている「成婚の定義」とは?
会員一人一人に専任の仲人(コンシェルジュ・カウンセラー等)が付き、「成婚料」が発生する結婚相談所では、「成婚の定義」を明確に定めています。
「成婚料」は、専任仲人の「成功報酬」でもあるので、お相手が見つかっておきながら、支払わないのは規約違反となります。
一方「成婚料」が発生せず、月会費(とお見合い料)のみの結婚相談所の場合は、会員を早く卒業(成婚)させるメリットはありません。
「成婚の定義」の例
- 婚約したとき
- 親に挨拶に行ったとき
- どちらかがプロポーズをして、お相手が受け入れたとき
- 結婚の意思が固まり婚活を終了するとき
- お見合いから3ヶ月(ないし半年)が経過したとき
- 一対一の真剣交際を開始してから3ヶ月(ないし半年)が経過したとき
- 婚前交渉をしたとき
- 同棲を開始したとき
- 宿泊を伴う旅行に出掛けたとき
「成婚」という言葉は、結婚相談所かご皇室関連のニュースでしか見かけない言葉ですが、辞書には「結婚が成り立つこと。夫婦の契りをかわすこと」と書かれています。
プロポーズ承諾や婚約したとき、両親に挨拶に行ったときなら、本来の意味に近いと思いますが、「お見合いや(一対一の)真剣交際」から、一定期間経過したときや、宿泊旅行に出掛けたときを「成婚」と呼ぶのは、結婚相談所特有の取り決めです。
ちなみに結婚相談所では、成婚料の有無とは無関係に婚前交渉が禁止されています。
基本的に結婚相談所では、仲人(スタッフ)に「交際中止」の連絡を入れさえすれば、あとは仲人が代わりにお相手に「断り」を入れてくれ、その後は個人的に連絡が取れなくなるルールになっています。
したがって婚前交渉は会員(とくに女性)を傷つける可能性があります。
婚前交渉や宿泊旅行を「成婚」とするのは、会員を守るためであり、理にかなったルールなのです。
「交際の期間」が厳格に定められているのも、多くの会員は半年〜1年以内に結婚する強い意志がありますので、どちらか片方の都合で婚活の期間を無駄に長引かせないためなのです。
ほとんどの結婚相談所は月会費が発生しますし、真剣交際へと進めば、他のお相手の紹介はストップし、検索で探すこともできなくなります。
年単位でじっくり交際したい人は、結婚相談所ではなく、優良なマッチングアプリか大手の老舗出会系サイトを利用しましょう。
シンプルに「婚約のみ」を成婚の定義に定めている結婚相談所よりも、お見合いや真剣交際から一定期間経過すると、半ば自動的に成婚退会になる結婚相談所の方が、当然「成婚率」は高くなります。
成婚率の算出方法も各社で異なる
成婚の定義も各社違えば、成婚率の算出方法も各社違います。
成婚の定義が異なるので、成婚率の算出方法だけを同じにしても、やっぱり比較はできません。
成婚率の算出方法の例
- 成婚退会者数÷全会員数×100
- 成婚退会者数÷全退会者数×100
- 成婚退会者数÷全入会者数×100
1年と期間を区切って算出する相談所もあれば、友だちの紹介や婚活パーティーなどで知り合った人と成婚した会員も成婚退会者に含む相談所もあります。
たとえば事業を拡大して、ご新規さんが大量に入会した場合、①や③の計算式では成婚率が大きく下がります。
②は、休会している人や長期間在籍し、ほとんど活動しないような人は含まれないので、この中では一番高い成婚率となる傾向です。
成婚料が発生しない結婚相談所なら、退会した会員同士が、再会して成婚しても規約違反ではないですよね。わざわざ結婚相談所に報告しない人も多いでしょう。
「成婚率」と「結婚率」の違い

成婚と結婚は同じものだという認識の人は、当然成婚率も結婚率とまったく同じものだと考えていたでしょう。
しかしながら、すでにおわかりの通り、成婚退会したあとで、破局を迎えるカップルもあるため、結婚相談所における成婚率は結婚率より低くなります。
結婚後2人で、お世話になった結婚相談所に報告に行くカップルはいるでしょうが、わざわざ破局を報告に行く会員は皆無だと思われます。つまり「追跡不能」のため、正しい結婚率は出せません。
経済産業省が計算した結婚相談所の成婚率
上の表は、経済産業省が2005年6月に結婚相談所3,669件を対象に行った調査で、543件から回答があり、有効回答数は525件(有効回答率14.3%)でした。
有効な回答が返ってきた525社の結婚相談所では、2004年度(1年間)に、成婚した人の数(各社の平均)が男性40.3名、女性40.9名。総会員数(各社の平均)は男性481.2名で、女性は405.8名だったそうです。
計算式は一応統一されていますが、成婚の定義まで統一されていたかどうかは不明だし、規模の差もかなりありそうで、参考にしにくいデータですよね。
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「成婚率」の定義や計算式を統一できない理由は?
成婚の定義と成婚率はそれぞれの結婚相談所が独自で決めるため、比較はできないのですが、各結婚相談所の規約が違うため統一もできません。
結婚相談所は、相性や価値観の合う人を仲人から紹介してもらう「仲人仲介型」と、条件(理想の収入や身長)でコンピュータやAIがお相手を紹介してくれる「データマッチング型」の2つに分かれ、通常、前者には成婚料が発生し、成婚の要件も厳格で多くなります。
成婚の要件の数や厳しさも成婚率に大きく影響します。
結婚相談所において、成婚率より重要なポイント
成婚率の比較は難しいので、結婚相談所を別の視点から比較してみましょう。
チェックポイント
- 料金(入会金、登録料、月会費、1回あたりのお見合料(申し込まれた方にも発生するのか、しないのか)、成婚料)
- 出会えるお相手の総数(男性会員数)
- 自分の条件に合う年齢や属性の人はどのくらいいるのか
- データマッチング型なのか、専属仲人から紹介を受けるのか
- サービスの範囲(カウンセリングの回数など)
- 累計の会員数と成婚者数
結婚相談所を利用する場合は、その事業所が、仲人仲介型なのか、データマッチング型なのかをあらかじめ把握しておく必要があります。
仲人型でもデーターマッチング型でも通常は、自分でもスマホやパソコンから、お相手を探してお見合いを申し込むこともできます。
それぞれの違いは、仲人型は経験を積んだプロが「(数字で測れる)条件だけではない価値観や人柄まで」吟味して、相性の良いお相手を探してくれ、データマッチング型は会員本人が提示した条件でコンピュータ(AI)がお相手を選んでくれます。
当然、仲人型の方が費用はかかりますが、会員本人か「現実的でない条件」を主張した場合に軌道修正をしてくれたり、二人の間に立ってキューピットの役割を果たしてくれたりするため、早く成婚ができ、逆に費用を抑えることができる場合もあります。
仲人型結婚相談所には手厚いサポートがあり、自分で気付いていない自分の魅力を発掘してくれたり、ぼんやりとした自分の理想や、妥協できる点とできない点を明確にしてくれたりします。
ただし、料金面では割高になりますので、どこまで許容できるのか考えておきましょう。
繰り返しになりますが、成婚料を支払うのは仲人型の結婚相談所です。成婚料は仲人さんの成功報酬となりますので、万一相性の良くない仲人や、怠慢な仲人に当たってしまったら、交代を依頼することも可能です。
個人の成績になるのだから、専任の仲人さんは真剣になってあなたの婚活をサポートしてくれるはずです。
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結婚相談所の成婚率は高い?低い?
他社と比較できるような成婚料は、どの結婚相談所も算出できません。
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